2006/12/31
各種心理テストの講座を受けてきた。
心理テストといってもいろいろなものがあるが、各種心理テストの紹介から、その特徴や長所や短所などの講義を受けてきた。後半はYG性格検査と描画法によるテストを受けた。
心理テストの役割
人間はなにかしら色メガネをかけて人や物事を見ている。
ある大学で有名な精神分析の博士3人に約50人の患者をそれぞれ診断してもらう、というテストをしたところ、同じ診断を下された患者は全体の約20%だった。
1人が違う診断、もしくは3人がそれぞれ違う診断を下した患者は約80%。
それだけなにかしら各自の主観が入っていたということになる。
こういった「ブレ」をなくすため、客観性と主観性を確立するために各種の心理テストが今でも開発されている。
心理テストの長短
心理テストはまず「質問」があり、受ける人が答える「答え方」で大まかにわけられる。
「質問」は言葉による質問と写真や抽象画などを見せるもの、その2通りをミックスしたものなどがあるが、「答え方」は選択肢による答え方と自由作文的な答え方と2通りある。
選択肢による「答え方」は統計をとるのは楽だが、答えが容易に改ざんできるという欠点がある。逆に質問の答えとして文章を書く、絵を描くというものは、答えの改ざんはほとんどないが、統計をとったり判断を下すのには手間がかかる。
こういった具合に心理テストには長短があるので、いろいろなテストを組み合わせて行っていくことが重要。また1つの心理テストでは、その人の1つの面しか見えていない。1つのテストだけで判断を下すのは危険である。
2つの心理テスト体験
後半はYG性格検査をうけた。僕自身は初めて受けた。
120問の質問に、はい、いいえ、どちらでもないの3択で答えていく。
問題は講師が一定の速度で読み上げていく、ゆっくり考えてるひまはないのである。
これを強制速度法と言うらしい。答えを改ざんするひまを与えないのである。
もうひとつテストらしくないテストも受けた。
画用紙に「木」と「家族」の絵を描く、というものだ。
YG性格検査は各自で採点、グラフにする。
その後、グループでディスカッション。
隣に座っていた20代の男性はYG性格検査では、僕とまったく逆のグラフができていた。「木」と「家族」の絵を描くのも、みんないろんな「木」があり「家族」があるもんだなと感心した。
それらがひととおり終わると、最後に不登校の中学生、万引き癖のある学生、会社で不当な扱いを受けて悩んでいた人、離婚した直後の女性、母子家庭の子供などの書いた「木」や「家族」の絵を見せてもらった。
真っ赤な「木」があったり、自分や誰かがいない「家族」の絵があったり、胸が痛くなるような絵もあった。そういう人が1人でも少なくなればいいなと思った。
心理テスト。また機会があれば他のいろんなテストも勉強してみたいと思う。